子どものころ,学研まんがひみつシリーズを読むのが好きでした。
ほぼ毎月1冊,小遣いで購入して,すみからすみまで読んだ記憶があります。

そのときインプットした雑学が,その後の学習で役に立ったことも覚えています。

そういえば「シールド工法」について知ったのも「ひみつシリーズ」だったなぁと,ふと思い出しました。シールド工法というのはトンネルを掘るときに使う工法。専門家ではないので,だいたいの説明しかできませんが,シールド工法とは,周囲の土砂が崩れるのを防ぎながら,前面の土を削り取って前進するトンネルの掘り方のことです。

そんなことを思い出しながら,シールド工法と勉強との共通点を思い浮かべました。

「覚える」というのは非常に負荷がかかる行為です。
人間が経験したことのほとんどは長期記憶にならないらしい,生命にかかわること以外は。だから,新しいことを習って覚えると,以前に学習したことがぬけおちてしまう。それは,トンネルを掘り進めていったときに,後方がくずれてしまうのと似ている。後ろを固めながら先に進めていく,そういうシールド工法のような勉強が,「覚える・記憶する」ときには必要。そして,それは面倒で地道な作業。

その面倒で地道な作業に取り組んでもらうための授業を,現在おこなっています。
cdc9fcd1
後方(すでに学習したこと)を固めながら,先にも進めていくために教材を作成しました。
授業内でその日の授業内容で確認テスト。授業の最初に前回の授業内容を確認テスト。
何度も何度も繰り返しています。

この期間を利用して,「覚える・記憶する」ということを体得してほしいと考えています。