どんな授業をやろうと,最終的にはテストの点数につながるかどうか,それが塾に求められていることですよね。
点数につなげるためには,いろいろな段階があると思います。
今回は,生徒の皆さんの意識や精神的な面ではなく,どちらかというと技術的?な面を書きます。
精神論を語るのは,やや苦手なので。
第1段階
覚える,理解する。
頭の中を 引き出し に喩える(たとえる)と,引き出しの中に最初から入っていないものは探しても見つかりませんよね。それと同じです。社会だろうが他の科目だろうが,基本的な語句や用語,ルールを理解して覚えておかなければいけない。
第2段階
覚えたことをアウトプットする。つまり,問題を解く。
引き出しの喩えならば,中に入っている物を引き出しから素早く取り出す訓練。
テストには制限時間というものがあります。時間内にどれだけ解けるかの勝負になる場合もありますから,できるだけ速やかに問題を解く必要があります。
必要に迫られた場合(入試前)には,ほとんどの生徒はこの第2段階まで到達します。というか,この段階まで到達できるように授業をしますし,生徒本人もここまではやらないと,受験で大変なことになってしまいます。
偏差値60(上位10数%)を超え,偏差値70(上位 約2.5%)に近づきたければ以下のことが必要です。
第3段階
解いたことがあって自分が知っている問題から少し「形」が変わった問題に対して簡単にgive upしない。知らん,わからんと言わない,ならない。全ての問題をパターン化して覚えることなんて不可能です。だから,「形」が変わった問題を処理することが点数upには必要になります。
「give upするな!」「自分の知識を総動員しよう」と生徒に向かって言って,それだけで生徒が変わるのならば,私どもの仕事は至極 簡単。
例1
このAとBの地図は,私には同じに見えます。ただ,日本を中心に見ているか,ヨーロッパを中心に見ているかという「形」がちがっています。
同じものなんですけれど,実は,Aの地図で選べた大西洋の場所がBの地図では選べなくなる生徒が中にはいます。(決してそういう生徒のことをダメだと否定しているわけではありません。そういう事実があり,それを認識したうえで授業をしているという意味です)
別のものに見えている生徒に対しては,教えるのではなく私は質問をします。
「Aの地図で,日本ってどこにある?Bの場合は日本はどこ?そんで,結局AとBは何がちがうの?」などと。生徒によって,”刺さる”言葉が違いますから,この聞き方でダメなら他の聞き方を試す。
まあ,そこが動画による一方通行的な授業との違いというか利点だと思っています。
例2
この2つの問題は,「形」は違いますが,私には同じに見えます。同じに見える人は,問1を習えば問2に応用できます。
問1
問1はできるけれども,問2になるとできなくなる生徒がかなり増えます。理由は,同じものに見えていないからです。こんなの習ってません状態になる。それに対して,「考えろ!」って叫んでも たぶん意味はない。だから,質問してみる。
「問1ってさぁ,なんでカッコを2つにしたの? 2乗,つまり同じものを2回かけるということだからカッコを2つにしたんじゃないんかな? じゃあ,3乗だったらどうすりゃいいの?」などと。(ちょっと誘導尋問っぽいですけれど。)
同じに見えるものを増やしていけば,点数は上がります。
そのためには,問題演習をするときに,簡単にgive upせず,自分の知っている「何か」と似てないか考えてみる。思い出してみる。先生にヒントをだしてもらう…などということを繰り返す。そういうことを通して,考える力・同じものに見える力を少しずつ少しずつ養っていく。
第4段階
初見(初めて見る)の問題への対応。
これには,試行と思考が必要です。
それに対して,私は自分の頭の中身を見せるようにしています。
その問題を見たときに,私が何を考えたか,何を試したか,試したこと「A」がなぜ失敗だと気づいたのかなどなど。
そして,様々な問題を解いて施行と思考を繰り返すことで,「同じ形に見える問題」が増えてきます。つまり第3段階の問題が増える。仕事柄 たくさん問題を解いていますので,高校入試の各科目に関して限定して言えば,わたしにとって,ほとんどの問題は第3段階の問題です。
ということで,授業で一番頭を使うのは,"しゃべくり"をしているときではなく,問題演習中に生徒を観察してアドバイスするときです。
ゆえに,あのオッサンの授業はオモロイわ,と言われるより,問題演習中に こま目に丁寧に見てくれるわ,あの授業は授業中に頭をよく使うわ,と言われる方がうれしいです。
(ただでさえ,私が書くブログ記事は長くて読みにくいわ と言われていますが,非常に長くなりました。ここまで読んでいただいた方,ありがとうございました)
点数につなげるためには,いろいろな段階があると思います。
今回は,生徒の皆さんの意識や精神的な面ではなく,どちらかというと技術的?な面を書きます。
精神論を語るのは,やや苦手なので。
第1段階
覚える,理解する。
頭の中を 引き出し に喩える(たとえる)と,引き出しの中に最初から入っていないものは探しても見つかりませんよね。それと同じです。社会だろうが他の科目だろうが,基本的な語句や用語,ルールを理解して覚えておかなければいけない。
第2段階
覚えたことをアウトプットする。つまり,問題を解く。
引き出しの喩えならば,中に入っている物を引き出しから素早く取り出す訓練。
テストには制限時間というものがあります。時間内にどれだけ解けるかの勝負になる場合もありますから,できるだけ速やかに問題を解く必要があります。
必要に迫られた場合(入試前)には,ほとんどの生徒はこの第2段階まで到達します。というか,この段階まで到達できるように授業をしますし,生徒本人もここまではやらないと,受験で大変なことになってしまいます。
偏差値60(上位10数%)を超え,偏差値70(上位 約2.5%)に近づきたければ以下のことが必要です。
第3段階
解いたことがあって自分が知っている問題から少し「形」が変わった問題に対して簡単にgive upしない。知らん,わからんと言わない,ならない。全ての問題をパターン化して覚えることなんて不可能です。だから,「形」が変わった問題を処理することが点数upには必要になります。
「give upするな!」「自分の知識を総動員しよう」と生徒に向かって言って,それだけで生徒が変わるのならば,私どもの仕事は至極 簡単。
例1
このAとBの地図は,私には同じに見えます。ただ,日本を中心に見ているか,ヨーロッパを中心に見ているかという「形」がちがっています。
同じものなんですけれど,実は,Aの地図で選べた大西洋の場所がBの地図では選べなくなる生徒が中にはいます。(決してそういう生徒のことをダメだと否定しているわけではありません。そういう事実があり,それを認識したうえで授業をしているという意味です)
別のものに見えている生徒に対しては,教えるのではなく私は質問をします。
「Aの地図で,日本ってどこにある?Bの場合は日本はどこ?そんで,結局AとBは何がちがうの?」などと。生徒によって,”刺さる”言葉が違いますから,この聞き方でダメなら他の聞き方を試す。
まあ,そこが動画による一方通行的な授業との違いというか利点だと思っています。
例2
この2つの問題は,「形」は違いますが,私には同じに見えます。同じに見える人は,問1を習えば問2に応用できます。
問1
問1はできるけれども,問2になるとできなくなる生徒がかなり増えます。理由は,同じものに見えていないからです。こんなの習ってません状態になる。それに対して,「考えろ!」って叫んでも たぶん意味はない。だから,質問してみる。
「問1ってさぁ,なんでカッコを2つにしたの? 2乗,つまり同じものを2回かけるということだからカッコを2つにしたんじゃないんかな? じゃあ,3乗だったらどうすりゃいいの?」などと。(ちょっと誘導尋問っぽいですけれど。)
同じに見えるものを増やしていけば,点数は上がります。
そのためには,問題演習をするときに,簡単にgive upせず,自分の知っている「何か」と似てないか考えてみる。思い出してみる。先生にヒントをだしてもらう…などということを繰り返す。そういうことを通して,考える力・同じものに見える力を少しずつ少しずつ養っていく。
第4段階
初見(初めて見る)の問題への対応。
これには,試行と思考が必要です。
それに対して,私は自分の頭の中身を見せるようにしています。
その問題を見たときに,私が何を考えたか,何を試したか,試したこと「A」がなぜ失敗だと気づいたのかなどなど。
そして,様々な問題を解いて施行と思考を繰り返すことで,「同じ形に見える問題」が増えてきます。つまり第3段階の問題が増える。仕事柄 たくさん問題を解いていますので,高校入試の各科目に関して限定して言えば,わたしにとって,ほとんどの問題は第3段階の問題です。
ということで,授業で一番頭を使うのは,"しゃべくり"をしているときではなく,問題演習中に生徒を観察してアドバイスするときです。
ゆえに,あのオッサンの授業はオモロイわ,と言われるより,問題演習中に こま目に丁寧に見てくれるわ,あの授業は授業中に頭をよく使うわ,と言われる方がうれしいです。
(ただでさえ,私が書くブログ記事は長くて読みにくいわ と言われていますが,非常に長くなりました。ここまで読んでいただいた方,ありがとうございました)
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